年内にも決定するかといわれていた、2030年冬季オリンピック開催地が2025年までに 決定と先送りになりました。気候変動に対する抜本的な開催の在り方を検討する、というのが表向きの理由ですが、東京オリンピックを巡る汚職事件・談合事件を受け、五輪への不信感を鎮静化する狙いがあるのは明らか。開催地決定延期は札幌への「配慮」 という見方もあります。しかし、次から次へと明らかになる不祥事に果たして延期がプラスに働くかは全く分からない状況です。
11月に札幌市はオリンピック経費を当初より170億円増額した2,970億〜3,170億円とし札幌市の負担分は490億円としました。しかし、東京オリンピックも当初は世界一お金のかからない開催と誘致し、結果的には3兆円を超えたとも言われていますが、既に組織委員会は解散され、総額いくらかかったのかわからない状況です。さらに施設の不備を複数の競技団体から指摘されていますが、会場の変更は考えていない、とのことです。 そもそもボブスレー競技場は長野で行うことは両市で合意していますし、帯広の会場が観客席の少なさを指摘されているスピードスケートまで長野で開催されることになれば、 「札幌」開催とは一体何なのか、疑問の残るところです。
札幌オリンピック開催を視野に入れた新幹線延長は、資材高騰、トンネル工事により発生する土砂の受け入れ先選定難航、トンネル工事が技術的に難しいことや軟弱地盤の対応で当初予定より4割増しの工事費と進捗も3,4年遅れが報告されています。札幌市債は約1兆6500億円。「世界が驚く、冬にしよう」果たして?
コメント