2022年7月8日、参議院選挙候補者を応援演説していた安倍元首相が銃撃で倒れました。日本でこのような事件が起こったことに大変な衝撃を覚えるとともに、全ての暴力に反対します。犯人は安倍元首相が特定の宗教団体と関連があったと恨みを募らせていたようですが、暴力で物事を解決しようとする姿勢は絶対に許されるものではありません。
アメリカのジョー・バイデン大統領は6月25日、連邦議会が可決した銃規制強化の法案に署名し、成立させました。小学校乱射など銃撃事件が相次いだのを受け、上院で超党派の法案がまとまり、過去30年近くで最も重要な銃規制の連邦法が成立しました。
それにも関わらず、7月4日の独立記念日に70発以上の銃乱射で7人が亡くなる事件が起きました。銃社会である限りこのような事件は起こり続けることなのでしょうか。
そんなアメリカ社会においても日本での銃撃は驚くべき出来事と捉えられているようです。コロンビア大学で日本政治を専門とするジェラルド・カーティス名誉教授は、「もはや、 第二次世界大戦後保ってきた安全で平和な日本ではないとの見方を強めることは間違いなく、新たに直面する現実の脅威に対処するよう変化せざるを得ないだろう。問題は、日本のリーダーたちがそれにいかに応えるかだ」とインタビューに答えています。
398号は同じく凶弾に倒れたジョン・レノンです。彼の代表曲に 「イマジン」がありますが、この曲の良さがわかるのは20~30年 かかるかもしれない、と語っていたそうです。50年以上たった今、まだまだ私たちにはこの曲が必要なのかもしれません。
戦後約80年間不完全ながら培ってきた民主主義が、この惨劇で揺らぐことがあってはなりません。(M.O)
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